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管球用語   
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管球用語(オーディオ業界用語)

球(タマ) =真空管(管球) 初期は電球のような球状であったが後に近代のような管状の形態になった。

石(イシ) =トランジスタ(TR) シリコンなどの鉱物からできた半導体を組み合わせた電子部品

火(ヒ)を通す =通電する 管球ではヒーターが光るための名残りか。

球を枯らす =エージング通電する。生の樹木が楽器に使えないように球も枯らさないと本来の音が出ない。

なす管 =名の通り古典管  ヨーロッパではUF型(O型)ソケットで4V系ヒーター電圧規格を使用

ST管 =ダルマ型管 戦前の米国、日本では UX型4ピン UY型5ピン UZ型6ピン ソケットで2.5V(5V)系ヒーター規格、ヨーロッパではUF型(O型)ソケットで4V系ヒーター電圧規格を使用 特殊なものとしては300B等のベース横に出ているバヨネットピンを使う押込回転式UVソケットがある。

GT管 =寸胴管、オクタルセンターガイド付きUS8ピンソケット、ヒーター電圧6.3Vに規格統一 本体が金属でシールドされたメタル管や外観はST管風でGTソケットの物も製造された。

MT管 =ミニチュア管、小サイズの現代管 MTソケット 各種ピン数有り ヒーター電圧6.3V(12V)系に規格統一

エミ減 =劣化して電子放出が減少パワー落ちすること、「球がボケる」とも言う。数年から数十年使用した球では徐々に現れる。

ゲッタ膜 =不純物吸着膜、ガラス内側の黒い部分(エミ減や劣化すると薄くなる)

最大プレート損失 =熱損失も含めてその真空管で扱うことのできる最大電力の規格であり、これ以上流すと破壊されるという意味。通常余裕を持って80%以下で使用する。WE300Bのトーキー業務用アンプでは最大規格に対し50%ほどのプレート損失で1万時間を越える長期信頼性を確保していた。

直熱管 =ヒーターから直接電子放出するタイプ、効率は良いが、ハム、熱ノイズに弱い。300Bや2A3 など、直熱出力管の特徴である高域の抜けの良さには定評がある。

傍熱管 =ヒーターで加熱するカソード電極から電子放出するタイプ・ノイズに強いKT88、EL34 など、ダイナミックで現代的な安定した高出力が望める。

トライ管 =トライオード、3極管 Kカソード Gグリット Pプレートからなる原型で素直な特性、利得は低めだが直線性に優れ多くの名機に使用されてきた。 3接用のディアルグリッド管なども開発された。NFB無しの無帰還でも使用に耐えうる。

多極管 =トライに電極を追加した、ほとんど傍熱管でテトロード4極、ペントード型、高出力の5極ビーム管など応用型が多い、簡単に利得が稼げるため実用性はあったが、オーディオ用ではやや直線性に劣り設計に難があるため、3接やUL接続で使われることが多い、また多極管回路では適度のNFBは必要となる

整流管 =ダイオード管・Kカソード Pプレートからなる2極管・主に電源用、直熱出力管には予熱時間とソフトディストーション面から使用が推奨される。

イミる =イミテーション・名機の回路、姿態などを模倣する

サチる =飽和歪み(サチレーション)波形が崩れると不要高調波を発生する。

トランジェント =過渡応答特性(トランジッション)ネットワーク、増幅回路でインパルス入力に対する出力波形の立ち上がり下りの応答時間、波形の忠実度を測定

NFB量 =負帰還量(出力を入力へ戻し増幅制御を行う比率 dB表記)一般にはNFB量が大きいほど周波数特性や歪率が改善されるが、ほとんど静的測定による特性結果であり動特性では負帰還位相の延長から実試聴では弊害が起こる。無又は少NFBでも素の特性が良い球はトランジェント(音のスピードが出る)に優れるため、石のアンプ必須である強NFB特有の位相平均化(負帰還延長でスピードが無く平坦な音になる)の弊害がない。
      
S増幅(シングル) =電力増幅を1本の球で行う。パワーは小さいがシンプルで素直な特性、PP増幅におけるクロストーク、ゼロクロス歪が発生しない。出力トランスは直流磁化に耐える余裕があるものが必要となる。

PP増幅(プッシュプル) =電力増幅波形のプラス側、マイナス側夫々2個の素子がシーソーのように切り替わり分担する回路で大出力が得られるが対になる素子、周辺部品、出力トランスの動特性が揃っていることが必要となる。

音のスピード =過渡応答特性(トランジッション)周波数、位相特性の試聴による総合評価(速い遅いなど)

クロストーク歪 =PPトグル素子やネットワーク・ステレオLR等の波形を分離・合成する時の干渉歪、複数の回路に分割するほど歪が増える。PP増幅ではA級アンプといえども例外ではない。マルチチャンネルなどでシステムを組む場合にも障害になる。

アコースティック・クロストーク歪 =ステレオLRスピーカからの音波が空間で干渉することにより発生する歪、強音部が伸びずインパクトが無い、弱音部はかすれたようにつまらなく聞こえる。モノーラル時における左右のスピーカの位相が合わないなどが原因と考えられる、SP中央をディフェーザーなどで仕切ると改善される場合がある。

ゼロクロス歪 =B級PPなどで起こる増幅波形プラス側からマイナス側に切り替わるときの不連続歪

パラ接 =管、内外部の並列接続で電力増強、低インピーダンス化を図る。素子の特性が揃っていることが必要

3結(3接) =多極管を3極管特性にするようG2(Sグリッド)とP(プレート)を抵抗などを介しソケットで結線し3極とする。増幅度は少し減少になるが素直な特性と歪の少ない高域が特徴。

UL接続 =ウルトラリニア接続、OPトランス1次側にUL専用の巻き線タップを設けたものを使いSグリッドに接続、効率が良くダイナミックさが特徴

倍音 =弦楽器などの発生するハーモニーのある心地よい偶数高調音  反:不協和音・奇数高調波

S/N =シグナル(S)をノイズ(N)で割った比率で、ノイズが小さいほど原音が際立つ。同じ増幅度のアンプでもノイズが少ないと高感度に値する。 dB表記

アナログアンプ =マイクなどからのアナログ入力電気信号レベルが連続的に変化して処理や増幅を行いアナログ信号のまま最終的にスピーカーなどで音に変換して情報を伝える。TR、球ともA級AB1級の増幅が多く使われ電力効率は低いが、熟成度は高い。

デジタルアンプ(D級増幅) =マイクなどアナログ信号から一定間隔でサンプリング(標本化)した後、量子化を行い 又はすでに媒体などに記録された1と0のデジタル信号で(変調)処理と増幅を行う。最終的にはアナログ信号に戻して(復調)スピーカーなどで、人に解る音として情報を伝える。電力効率は90%と良く、小型化できるため、AVアンプ車載用として多くなった。しかしPWM変換誤差やスイッチングノイズ発生など、発展途上の課題も多い。

A級増幅 =増幅素子の動作カーブほぼ中間で基準バイアスを取り、無入力信号時も電力を消費する。AB、B級PPなどで起こるゼロクロス歪が発生しない。シングルは当然A級になる。B級の消費電力は入力信号に比例して増加するが歪は大きい。AB級は両者中間の特性となる。

マイクロフォニックノイズ =アンプなどの部品、配線がマイクロホンのように振動を拾い静電容量やインダクタンスの変化からノイズを発生する。

フレケンシードメイン =周波数領域 波形の周波数軸を中心に見た場合の解析、技術理論 一般的には周波数特性、歪などについて、NFB量を多く掛けるほど周波数特性、及び歪率が向上する等の考え方。スピーカーでは低中高域、高性能ユニットに分割が多いほど総合の周波数性能が優れている等の考え方。

タイムドメイン =時間領域 波形の時間軸を中心に見た場合の解析法、技術理論、位相特性などについて、NFB量を多く掛けるほど入力波形に対して延長による過渡応答利得(レスポンス)の低下や、位相ゆらぎが発生する等の考え方。スピーカーでは低中高域ユニットの波動位相が一致して一点から発せられて(点音源)いるほど音の定位が良く自然な音が再現できる等の考え方。

濃い音 =「凝縮、飽和感」特にシングルで出力管を使った場合、非力であるが故の非対称歪と自ずと穏やかな飽和から来る対数圧縮されたコンプレッション動作の結果、原音を聴いた時に近いカタルシス感が生まれる。

セルフバイアス =オートバイアスとも言う、カソード又はフィラメント側に数百オームから数キロオームの抵抗をGND間に入れることで電圧降下によりカソードに対してグリットに(マイナスの電圧)バイアスを与える。長所はプレート電圧が変化しても自動的にバイアスの比率すなわち増幅度は維持され安全動作範囲が広いため、A級増幅のWE300Bなど多くはこの方式を推奨している。

固定バイアス =AB、B級増幅などのプレート電流が変動する回路に用いられ、一定のマイナス数十から数百ボルトの電圧を作り強制的にグリットに加えることで増幅度を保つため電源の変動に影響されない安定動作を望めるが、調整を必要とし不適切だと管の劣化を早める場合もある。このバイアス用の電源をC電源とも呼ぶ。

ABC電源 =真空管アンプ初期は電池駆動であったため、Aはフィラメント用低圧電源、Bはプレート用高圧電源、Cはバイアス用負極電源など各電源用の電池の種類で呼ばれた名残。


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